第1925回例会 卓話「ロータリークラブとサンタローザ友好協会と私」「心に残るおもてなし調査の結果報告」

私は42歳(2003年)から、鹿児島サンタローザ友好協会の事務局長を担っています。同協会は1983年に設立されたボランティア団体で、目的は幕末の薩摩藩英国留学生のひとりで、13歳で派英された長沢鼎(ながさわかなえ)の顕彰です。その方法として、長沢がブドウ王とまで呼ばれるようになった土地であるカリフォルニア州サンタローザ市と鹿児島市の間で、青少年交流(鹿児島サンタローザ学生交換プログラム:SRKSEP)を1986年から隔年ごとに派遣し合う形式で行ってきました。この事業はサンタローザ・サンライズロータリークラブ(以下、RC)と鹿児島西RCが1987年に支援を決め、継続されています。これまでに交換した学生等の総数は365人に及びます(第33回2019年)。

広島中央RCは第1回SRKSEP(1987年、Peter Treleaven会長)計画の際、平和学習の提供について鹿児島西RCに相談があり、鹿児島サンタローザ友好協会の門田明当時会長と古木圭介副会長(鹿児島西RC会員)が在広(広島)のRCに依頼し、その後、当初のRCの都合が悪くなり、広島中央RCが心意気で引き受けたと聞きました。広島中央RCは6名の学生と2人の学生を広島の会員宅に受け入れたことに始まります。以来、平和学習の提供が続いています。SRKSEPには広島から2名の学生がこのプログラムに参加しています。

近年は、広島中央RCが2017年の北部カリフォルニア大火災の時、2万ドルの寄付を行いました(2017-18嶋本文雄年度)。その翌年、2018年の西日本豪雨の際にサンタローザの同RCから4万5千ドルの寄付が届き、全額を広島県などに届けた(2018-19古澤宰治会長年度)という友好的信頼関係が築かれています。

次に、心に残るおもてなし経験の調査報告について、この調査は2021年8月に会員のみなさんにご協力いただき、私が勤務する学科のゼミ生がまとめたものです。最も印象深いのは人による心遣いでした。その他、スタッフ(従業員等)の身だしなみ、店舗の清潔さ、商品・サービスの品質の高さも高い期待値があり、これらが総合された人・空間・商品品質の高さによると言えます。併せて50代は名前で呼ばれ接遇されると信頼を得やすいこと、高額な商品の販売には、丁寧な説明があれば納得度が高いことも示されました。

最後に、私とRCとの関係は27歳の時、鹿児島サンタローザ友好協会の会員になったことに始まります。この会員になったことがRCとの縁を結んでくれました。私的には2回の転職を経て広島に移り、2017年に広島中央RCの会員に受け入れていただきました。 会や組織はそれぞれの目的に沿って、歴史と文化を持っています。そのカラーはそれぞれ異なりますが、RCの綱領4つのテストはどこにいても信頼関係を築く鍵であり、ロータリー活動を通して、良い勉強をさせていただいたと思っています。

七枝敏洋