第2085回例会 会員卓話「孤立を希望に変える〜ひきこもり146万人の現状と私たちにできること〜」

ひきこもりは現在146万人いると言われています。その定義は、外出するか否かより、家族以外の人との関わりがどの程度であるかが判断の指標になります。

日本では、1998年に「社会的引きこもり」という本が出版されたことで、ひきこもりという言葉が頻繁に使われるようになりましたが、今となっては、世界の共通用語として海外の辞書にも「Hikikomori」という言葉が頻用されています。

ひきこもりは、状態を表す言葉であり、病気ではないですが、僅かに精神疾患を持たれている方もいることから、医療的な支援と、社会的な支援の両輪でのサポート体制が必要です。

ひきこもりの相談支援には、ひきこもり相談支援センターが各県や市に設置されており、現在国内には、98件あります。広島では、3つのエリアに分けて相談支援センターが3ヶ所設置されており、引きこもりの相談に対応しています。

また、広島県内では、広島版ひきこもり支援情報サイト「ハルモニ@ホーム」というひきこもり相談に応じる事業所を検索できるポータルサイトがあります。

家で、悶々と悩む方が少しでも、早く相談しやすくすることもひきこもりの支援には重要です。

ひきこもりの相談では、ご家族の相談からスタートすることが多いということもあり、支援者が、ひきこもっているご本人には直接会うことができないこともあるため、家庭内でのコミュニケーションの改善などをご家族の方から取り組んでもらう「家族の心理教育プログラム」も実施しています。そこでは、「どうせ無理」とか、「何を言っても反応してくれない」という決めつけや、あの手この手で良かれと思って叱咤激励する接し方を家族自身が見直して改善していくということを行なっていきます。

時間はかかりますが、家族のそうした関わり方の変化が、ひきこもりのご本人の言動の変化に繋がっていきます。

家庭内でご本人とのコミュニケーションが改善されていく中で、少しずつ本人の中で外に出ることを考える時期が来ますが、いきなり就職や復学ということではなく、中間的な居場所としての提供が必要になります。中間的居場所の一つが時間的にも自由度が高く、人の役に立つことで感謝されて自己肯定感が上がるボランティアが有用だと思います。

ロータリーの皆様には、自社でボランティアを受け入れる業務をご検討いただき、彼らに“社会の役に立つ“という成功体験をプレゼントする機会を作ることで、職業奉仕としての取り組みにもしていただけることをお願いしたいと思います。

広島中央ロータリークラブ会員 下原唯千夏

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